2024.02.15 更新
第171回 山河あり
 映画のタイトルの様だが、能登被害のニュースである。
それまで1月のTV新聞などの被災テーマは、水、電気、道路などライフライン復興と、人命救助情報は予測通りで、前号指摘の外国人被災者情報を待っていた中でのこのTVニュースは、想定外で大変驚いた。
何せ、元日の夕方から石川県の全ての暮らしにかかわる行政機構、経済、流通が完全に非日常になったのだ。大体、元日に大地震と誰が考える?過去、「東日本」は春めいてきた金曜日午後の3月11日、「阪神淡路」は正月明けで本格的稼働の1月17日月曜日早朝。それまでも歴史的に地震の事考えたのは、関東大震災記念日の9月1日ぐらい。確かに数年前から能登地方で地震が続いていたのは地元の人、国民もうっすらと知っていた。それでも、1年365日、日本中で新年のお祝いし、おせちを食べうまい酒を飲んで、年賀状見て最高の幸福感の元旦の夕方である。誰が防災の事考えているか。全国津々浦々の慶びの中、石川県・北陸地方だけ午後4:10を境に、一瞬にして天国から地獄へ真っ逆さま。

 元日着の年賀状も飛び散った。
 本来新聞休刊日の2日は年賀状配達も休み。3日に新聞も郵便・年賀状も再開のはず(だった)。ところが…。
その瞬間から、何万人の被災者の頭に年賀状の事などあろうはずがない。
しかし、時間は少しづつ日常を取り戻してくれる。
移動郵便局で、3週間遅れの自分あての各地からの年賀状を嬉しくもあり、独特の思いで受け取る被災者の様々な表情…。慶賀の投函者、受取った被災者は傷心、誰一人こんな事になるとは思っていなかった。

 被災地へは、これまで見なかったトレーラートイレ、トレーラー仮設住宅など新型のインフラ復興から心の復興へ。音楽始め文化での安らぎ、スポーツでの共感などで、被災者はしだいに今まであった日常の心の躍動を思い起こすはずだ。

 その中で、1月中旬恒例の京都での全国都道府県女子駅伝の後日記事は目を引いた。
「人間は故郷のためこんなにも力を出せるものか…石川1区の追走を許さない近寄るものをすべて焼き尽くす『阿修羅』の様な五島選手の走り…正月明けのこの駅伝は、さながらふるさと列車の様だ。号砲からゴールまでの時間、見る人も走る人も心は懐かしい故郷に飛んでいる。ましてや、傷ついた山河や同郷の人を思うものにとっては、帰心矢のごとしだったろう…」
 実は私も、当日西京極競技場スタート直後、見下ろす観客席でなく、トラックと同じ目線で応援できる第三コーナーで、「いしかわ~」と声を上げた一人だった。
2024.02.15 更新
総会案内
早くも桜シーズンの総会案内。
「能登」にも「春」が来ますようと、腑抜けNO会でも能登の名産物の飲食など、出来る支援を検討中。


2024.02.15 10:00 | pmlink.png 固定リンク | folder.png 腑抜けNo会
2024.02.15 更新
能登支援・現地報告
能登支援・現地報告(PDF)

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