2024.10.01 更新
第186回 地域が切り捨てられるとは
倒れたまま、傾いたまま、瓦礫のまま。いつまで…。
29年前「1・17」神戸の街でも、春~夏~秋と季節の変わり目では、瓦礫が少なくなっていく様は記録写真でも明らかだ。にもかかわらず。能登は8ヶ月経ても何故か手付かず、そのまま置き去りにされている実態。その違いは何か?結局、都市と過疎地への対応の違いとしか答えは見当たらない。
在京都のベトナム人同行で、ベトナム人雇用研修施設に物資支援をした3月に続いて、今回9月は、7月に道路復旧した地震震源近くの奥能登・輪島、珠洲にも足を運んでの今回の実感だ。事実、自衛隊も去り、ボランティアもあまり見なくなり、能登はまもなく最初の冬を迎える。歩行困難な高齢者に、自力で物資を取りに来い、自力で住宅再建手続きをせよと言うのだろうか?
石川県の農漁業、観光業など経済の下支えの外国人労働者、その最多はベトナム人それも技能実習生と統計が示している。過疎と高齢の地域では「外国人に助けられている」と話す雇用主も多い。外国人が参画する日本語学校や、地域のイベント・祭り通しての防災訓練などで、顔見知りが増えている七尾市、中能登町などもある。
シビアな言い方すれば、今次の地震での恐怖、雇用先倒産、管理団体の不適切対応などで彼らが祖国に帰ってしまえば、石川県の産業、地域振興が成り立たなくなると言う事を考えないのだろうか?もっと言えば「外国人を置き去りにすれば、近い将来この国は、外国人・国際社会から逆に置き去り、相手にされない国になる」のがわからなのだろうか?
経済力一つとっても、いつまでもベトナム人が日本を魅力ある国に選ぶ理由は狭まっている。事実アジアの他国に彼らの眼は向き始めてる。開催是非はともかく、来年の大阪万博終了と同時に関西を拠点とし、北陸にも及ぶ経済圏は一気に冷えてくる。だから経済面だけでなく安心安全、人権が尊重される地域と彼らが魅力を感じる、共生社会作りが能登にも欠かせないと思うが。(9/15記)
そして何と!1週間後に奥能登に再び…。
復旧再開通の奥能登までの道路も、損傷多く凸凹だけでなく蛇行が激しい。
左右には崖沿いの集落、崩れたままの民家。「ここで何か起こったらアウトだ」の不安が
ちょうど1週間後(9/21)に現実起こるとは…。
地震で内包されていた地質の危険が記録的大雨で一気に噴き出た格好だ。川の氾濫、崩壊民家の流木、やっと入れた仮設住宅も浸水。「避難」する場所がない。
再びの道路寸断で、支援物資は陸送では届くまい。水、電気加え食料など支援物資が来なければ、奥能登の孤立集落の人々はどうなるか…?!考えたくないが、餓死の言葉が浮かぶ。
再びの避難所のTVに映る、自民党総裁選、立民党代表選の候補者の綺麗な言葉、「地域の活性化。安全安心の日本を」…。この国は二つに分断されているようだ。
29年前「1・17」神戸の街でも、春~夏~秋と季節の変わり目では、瓦礫が少なくなっていく様は記録写真でも明らかだ。にもかかわらず。能登は8ヶ月経ても何故か手付かず、そのまま置き去りにされている実態。その違いは何か?結局、都市と過疎地への対応の違いとしか答えは見当たらない。
在京都のベトナム人同行で、ベトナム人雇用研修施設に物資支援をした3月に続いて、今回9月は、7月に道路復旧した地震震源近くの奥能登・輪島、珠洲にも足を運んでの今回の実感だ。事実、自衛隊も去り、ボランティアもあまり見なくなり、能登はまもなく最初の冬を迎える。歩行困難な高齢者に、自力で物資を取りに来い、自力で住宅再建手続きをせよと言うのだろうか?
石川県の農漁業、観光業など経済の下支えの外国人労働者、その最多はベトナム人それも技能実習生と統計が示している。過疎と高齢の地域では「外国人に助けられている」と話す雇用主も多い。外国人が参画する日本語学校や、地域のイベント・祭り通しての防災訓練などで、顔見知りが増えている七尾市、中能登町などもある。
シビアな言い方すれば、今次の地震での恐怖、雇用先倒産、管理団体の不適切対応などで彼らが祖国に帰ってしまえば、石川県の産業、地域振興が成り立たなくなると言う事を考えないのだろうか?もっと言えば「外国人を置き去りにすれば、近い将来この国は、外国人・国際社会から逆に置き去り、相手にされない国になる」のがわからなのだろうか?
経済力一つとっても、いつまでもベトナム人が日本を魅力ある国に選ぶ理由は狭まっている。事実アジアの他国に彼らの眼は向き始めてる。開催是非はともかく、来年の大阪万博終了と同時に関西を拠点とし、北陸にも及ぶ経済圏は一気に冷えてくる。だから経済面だけでなく安心安全、人権が尊重される地域と彼らが魅力を感じる、共生社会作りが能登にも欠かせないと思うが。(9/15記)
そして何と!1週間後に奥能登に再び…。
復旧再開通の奥能登までの道路も、損傷多く凸凹だけでなく蛇行が激しい。
左右には崖沿いの集落、崩れたままの民家。「ここで何か起こったらアウトだ」の不安が
ちょうど1週間後(9/21)に現実起こるとは…。
地震で内包されていた地質の危険が記録的大雨で一気に噴き出た格好だ。川の氾濫、崩壊民家の流木、やっと入れた仮設住宅も浸水。「避難」する場所がない。
再びの道路寸断で、支援物資は陸送では届くまい。水、電気加え食料など支援物資が来なければ、奥能登の孤立集落の人々はどうなるか…?!考えたくないが、餓死の言葉が浮かぶ。
再びの避難所のTVに映る、自民党総裁選、立民党代表選の候補者の綺麗な言葉、「地域の活性化。安全安心の日本を」…。この国は二つに分断されているようだ。
2024.10.01 更新
腑抜けても良い。
元日から7ヶ月後の7/17にやっと再開通した「のと里山海道」(金沢~輪島の自動車専用道路)。そのおかげで、9/14輪島・珠洲の実情が見れた。地元の人に聞くと「元日から何も変わっていない」。TVに良く出る輪島朝市跡地と7F建で倒れたままのビルなどなど。
そして我々が京都に戻って1週間後の9/21の大雨被害。
傾いていた民家は流され、その流木で他の民家が巻き込まれ、あろうことか避難先の仮設住宅も浸水。「もうダメ。仕事も住まいも立ち直れない」愛妻、愛娘、愛する家族を亡くした人々…。
「腑抜けになるな」と誰が言えようか?!
そして我々が京都に戻って1週間後の9/21の大雨被害。
傾いていた民家は流され、その流木で他の民家が巻き込まれ、あろうことか避難先の仮設住宅も浸水。「もうダメ。仕事も住まいも立ち直れない」愛妻、愛娘、愛する家族を亡くした人々…。
「腑抜けになるな」と誰が言えようか?!
現地入りの富田秀信
2024.10.01 更新
珠洲・ムイネー

