2024.04.01 更新
第174回 つぶらな瞳を曇らせない
3/17在京都のベトナム仲間4人が参加
 眠い目をこすり、若いベトナムの彼らには酷な早朝7:45、近鉄大久保駅前を支援物資と想いを積んだ2台の車で出発。在京都ベトナム青年学生会会長始め4人と私含め、日本ベトナム友好協会支部役員5人の計9人。羽咋市千里浜の実習生研修施設に到着したのが11:45なので、ちょうど4時間。

つぶらな瞳だが
 早速、ベトナムインスタントラーメン、コーヒーの食材とハンドクリームなど女性用品、本部から預かりの「お年玉」を一人ひとりに。14人の彼女たちの大半が和倉温泉の老舗旅館で働いていたが閉鎖。1~2月は雇調金出たが、3月以降は不明だと。それと職種変更の運用緩和されなければ、見知らぬ他府県へ行かねばならないとも。
 許可を得て、この施設に1週間前(3/10)に来日した約30人とも会えた。当然彼らは先の14人とは違って地震は体験していない。京都支部の日越語リーフ「シンチャオ」を開け、母国語に喜んでいる。まだ能登の現実を未体験なので無邪気だ。

雇用先はゴーストタウン
 1時間の交流後、彼女たちが働いていた七尾・和倉温泉街へ。全ての旅館の建物は傾き
閉鎖。土産物店含め和倉の観光業が全滅している。働いていたベトナム人だけでなく日本人も、全て路頭に放りだされた状態だ。地震は国籍を選ばない。
 
花は咲く、京都にも能登にも
 同行の4人の感想文に「友好協会の日本人が同胞に優しく接してくれて感激した。」とあった。現地の彼女たちだけでなく、京都の彼等からも救援隊は見られているのである。
 春になれば日本全国桜は咲く。ただ、愛でられる日々の暮らしを取り戻すのは、人間の
努力しかない。

「ムービー軌跡」
千代野基金

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