2025.10.15 更新
第211回 ワンコインランチ
 このタイトルは、今や死語か?!
 京都市内で1,000円以下のラーメン店はまず無い。オフィス街の和洋食店もしかり。加えてコーヒー飲むと1,500円で釣りがあるかどうか…?
更に最近聞いた話で、嵐山など観光地にある職場で職種は事務。つまり一日室内なので昼休みが唯一の外出で、ルンルン気分で出た途端のお店の価格で一瞬に青ざめると。つまり近所の飲食店が観光客のメニューに大暴騰し、1,500円以下の価格帯がない。喫茶店も高い。要は毎日昼食に3,000円かかると。これでは持たない。結局その職場は自宅から弁当持参がほとんどになり、昼休みは散歩だけだと。

 以前、ワンコインランチと言えば京都市内の官庁街、大手病院、ビジネス街にキッチンカーが来て賑わっていた時もあったが、意地悪な警察の取り締まりで、キッチンカーはその場を追い払われ、ワンコイン・500円玉握りしめていたサラリーマンも、その模様を残念な目で眺めるしかなかった。
 今、3K職場の方がよっぽどマシなように見える。汚れた作業着では元々飲食店に入れないのは本人達も承知で、自宅からの弁当と現場近くのコンビニで買ったカップラーメンで、地べたに座り、仕事仲間と楽しそうに食しているのが見えるのが良い。

 そして一番深刻なのは、今日本人の主食のコメを日本人がまともに食べられない事。
かくゆう私も、毎月米櫃が空になると、うどん、パスタでやりくりしている。
おかしいなあ~。主食が満足に食べられない先進国って…。80年前の混乱期でもあるまいし。今コンビニや飲食店は無数にあるが、国民の懐がそれに比例していない。
 どうにかして!新首相さん、この異常な物価高。
俳優の菅原文太さんは、晩年農業もやっていて「国の役目は国民を飢えささない事。戦争しない事だ」と力説し、最後に自身が出演したやくざ映画のセリフよろしく「まだ弾は一発残っているぜよ」と、諦めない姿勢で周りを鼓舞していた。

 小欄一部300回記念「ブルートレイン その④荒廃」に記した、ラーメン+とんかつ+ご飯+漬物で210円の時代が懐かしい。カンバック1970年代、カンバック白飯。
「ムービー軌跡」
千代野基金

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