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特別企画連載
自然・人間ふれあいの旅  日本一周自転車ツアー完走記 (5)

武田万徳(久御山町在住) 

 長い間お休みしていて申し訳ありませんでした。4月に行われた京都府知事選挙で、民主府政久御山連絡会の事務局長として、森川知事実現のため全力で闘ってきたため、執筆の時間がどうしてもとれませんでした。知事選挙の結果はとても残念でしたが、森川さんは得票を前回よりのばし、わが久御山町でも177票のばしました。私個人としては、廃止された京都府の介護激励金の復活や介護保険料の減免をなんとしても森川府政で実現したかったのですがそれもかないませんでした。しかし、森川さんが訴えた、ムダな大型公共事業よりも府民の暮らしのために税金を使うという訴えは、私も含め多くの人の共感をえたのではないでしょうか。
 ともあれ、選挙の後始末も終わり、ふだんの生活がやっともどってきたので、このシリーズを再開します。どうぞよろしくお願いします。前回(完走記4)では本州最北端青森・大間まできたことを書きました。いよいよ初めての北海道にむけて大間からフェリーで午後4時10分に出港しました。

     憧れの北海道  初日函館ユースで1時まで大宴会

 9月30日午後5時50分に憧れの北海道・函館港に到着。とりあえず函館駅に向かう。駅近くになると路面電車が走っている。しかし、繁華街なのに人が少ない。まだ7時になっていないのにシャッターの降りている商店が多く、なんだか閑散とした印象をうける。さて予約している函館ユースゲストハウスに向かう。ゲストハウスというのは初めて聞くが、ユースの中でもデラックスで、男女別相部屋が原則なのに個室がある。ちょっとしたビジネスホテルのようだがそのかわり宿泊費が高い。ここは素泊まりで4500円。部屋は狭いがきれいな洋室でふんわかベットがある。野宿も自然派の私は好きだが、たまには暖かいほんわかベットもいい。
 じつは24歳の娘から「お父さんは若くないんだから野宿は駄目よ。特に北海道は熊がでるから絶対に駄目。ユースの会員になっておけば安くてとまれるよ」と言われユースの会員になった経過がある。
 男女別相部屋が原則のユースに個室があるのはいいけれど話相手がいなくて情報が聞けず寂しい。そこで近くのスーパーで食料を買い込み、1階の談話室で待ちぶせて声をかける。迷惑がられる人もいたが3人がOKだ。若い東京と福岡の女の子と大阪の男の子だ。福岡から飛行機できたという高口さんは市役所の臨時職員でまちづくりの研修できているらしく話があい、福岡に行ったら訪ねることを約束する。東京の吉田さんはグルメ旅行だそうで、長万部のどこのカニめしがうまいとか、函館の朝市のどこの三色丼がうまいとか実によく知っている。
 また、大阪の木上くんは生協の職員でぶっつけ本番の自転車旅行で4日間気ままに回るそうだ。話がはずみ10時すぎ、ここでは迷惑なので一番上にある展望台に行き、とっておきの刺身を出してきてさらに盛り上がる。気がつけば1時すぎ明日もあるのでここらでお開き。

     札幌   北海道道庁で

きびしい北海道の不況の現状

 次の日(当日?)朝6時におき朝市にむかう。昨日聞いたお店をさがし三色丼を注文する。1800円の食事はこの旅で最高のぜいたくだ。
 三色とは、カニ、いくら、うにで京都では絶対に食べられない新鮮さで最高においしい。お店の人に「朝市は賑やかですね」と言うと「とんでもない。不況でずいぶんお客さんが減っている。前は人が多くて歩けないくらいだったんですよ。観光客も高い物は買わないし大変です」なるほど、ここの朝市は全国的にも有名なのに業者の生活は大変だと思う。
 さて、ユースにもどり、支度したあと函館生活と健康を守る会に行き、松森事務局次長さんから話を聞く。
 「北海道は拓殖銀行が破綻してから景気はどん底で、造船業、鉄鋼業が構造的な不況で失業者も多く、冬になれば雪で仕事もできなくなる。函館は高齢者が多く、生活保護をうけている人も多い。国保が払えず正規の保険証をもらえない人が北海道で1万世帯を越えた。10月から全額になる介護保険料を払えなくなる人も多く、私たちの運動で介護保険料の減免をしている自治体が58市町村、利用料の減免が100市町村(01年10月1日現在)と全国一だ。函館生健会では民医連の病院とタイアップして毎週月曜日に相談会をしているが、国保や医療、家賃減免、生活保護の相談が多い。今日も事務局長は相談会にいっている」
 
 北海道は雄大な自然があり観光地も多く、観光客もたくさん訪れる。ユースに泊まっても関東や関西など全国から来ていて北海道大好き人間も多く、休みがあればここへくる人、しまいに移住する人など魅力的でロマンチックな所だ。しかし、一方ではきびしい自然と現実がある。函館、小樽、札幌の各生健会と交流をもったが、どこも生活相談が多くがんばっている姿がそこにあった。




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