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歴史上最悪の医療改悪を許さず国民の生命・健康をまもろう】

  2000年度の全国企業倒産件数は戦後2番目の約2万件、昨年12月の完全失業率は5.6%、337万人と4ヶ月連続で過去最悪記録を更新しました。二信金の破綻や日産企業閉鎖の影響をもろに受けている同時期の宇治ハローワーク管内の有効求人倍率は0.32(7,261の求職者に対し2,326人分の求人)田辺の0.21に継ぐ悪さとなっています。さらに今年1月の世論調査では、実に83%の人が、自分や家族の仕事の将来に不安があると回答しています。

 こうした長引く先の見えない不況が続き、ほとんどの経済指標が過去最悪を更新し、国民が将来不安を増加させているなか、小泉内閣は3月1日、「健康保険法等の一部改正法案」を国会に提出しました。
 主な内容は、今年10月から、70歳以上の高齢者はこれまで外来で1回800円4回まで、または月3000円(5000円)以上は払わなくてもよい定額上限制を完全1割自己負担にする。来年3月から、社保本人(現行2割負担)、家族入院(2割)をそれぞれ3割に負担を増やす。保険料をボーナスからも月々と同じ負担率で徴収し、実質年間保険料を引き上げるというものです。
 すでに今年4月から、2.7%の減となる診療報酬改定とともに、老人健康保健の負担金を800円から850円(3000円を3200円に、5000円を5300円に)への引き上げや、6ヶ月以上入院した場合の入院費用一部自己負担化が押しつけられています。
 さらに、公的医療費を抑制するためのあらゆる施策や計画が盛り込まれました。「医療費総額の伸びの適正化」は、今法案では老人医療費を対象に「指針を定め」、診療報酬抑制や保険外負担の拡大によって実質的に医療費総額を抑え込む計画です。4月からの診療報酬マイナス改定では、医療本体の部分に特定療養費制度を適用し、保険外負担・差額徴収を前提とした「二階建て医療保険制度」に大きく道を開きました。この方向で「公的保険給付の内容および範囲を見直す」ことは、保険給付の縮小と混合診療の拡大、新たな医療市場を創出することになり到底容認できるものではありません。
 「新しい高齢者医療制度を創設」することによって、すべての高齢者が保険料を納めることや、公費財源として消費税の増税が政府・与党内で論議されています。高齢者の「痛み」と国民の将来不安をいっそう増幅させるものです。
 小泉内閣は三方一両損とし「患者には窓口負担増」「国民には保険料引き上げ」「医療機関には診療報酬引き下げ」を求めています。しかし、国や上場主要27社(武田・山之内・エーザイ・田辺等々)だけで1兆円を上まわる利益をあげている製薬企業には何ら負担をもとめようとはしていません。
 こうした一連の改悪は、歴代政府や与党の失政による財政悪化のつけを、医療費国庫負担の削減によって患者、国民と医療機関に押しつけるものにほかなりません。1997年の健保本人2割負担、昨年一月からの高齢者一割負担により、現行制度での平均負担率は15.4%とイギリスの2.4%、ドイツの6%、フランスの11.7%と、公的医療保険制度がある主要国と比べても重い患者負担となっています。これを健保3割負担、高齢者の完全1〜2割定率負担と、さらに引き上げ、先進国のなかでも類をみない最悪の負担増を国民に強いるものです。
 これが実施されれば、過去に経験をしたこともない受診抑制がひろがり、全国民的規模での健康悪化と重症化が進行することはまちがいありません。

 日本人の平均寿命は女性84才で世界一、乳幼児死亡率は1000人対比3.6人で世界最小、WHOの評価でも健康寿命1位・平等性3位・健康達成度総合評価1位となっています。
 深刻化している国民生活と日本経済を再建するためにも、国際的評価の高い日本の国民皆保険制度を空洞化させる医療改悪法案は撤回する以外ありません。
(やましろ健康医療生活協同組合)  


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